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REVIEW · フェス・音楽祭

sis(シス)熱海第2部――同じ舞台に夕暮れが訪れるとき

公開 2026-08-26 · 更新 2026-10-27 · CROSSWAVE EDITION

sis(シス)熱海第2部――同じ舞台に夕暮れが訪れるとき
日付2026.08.24会場熱海 · 親水公園イベント広場時間第2部 18:40–19:10
ライブ6曲

sis(シス) 第2部セットリスト

演奏順

  1. 「め組のひと」▶ 動画を見る
  2. 「ミチシルベ」▶ 動画を見る
  3. 「GOLDFINGER ’99」
  4. 「DIVER」▶ 動画を見る
  5. 「愛のバッテリー」▶ 動画を見る
  6. 「世界中の誰よりきっと」▶ 動画を見る

2026年8月24日午後6時40分、静岡県熱海市の親水公園イベント広場で、sis(シス)の二度目の公演が始まった。この日sis(シス)は、夜の熱海海上花火大会を前に行われる野外ライブに参加し、午後4時25分の第1部に続いて約2時間後、再びステージに上がった。同日、同じ場所での二公演だったが、二度目が始まるころには親水公園の景色はすでに大きく変わっていた。午後の強い日差しは消え、海辺には夕暮れが訪れ始め、舞台照明が本格的にメンバーを照らし始めた。花火を見るため公園に向かう人も増え続け、昼の公演とは異なる密度の観客が周囲を埋めていた。

第1部が熱海の青い海と強い夏の日差しをそのまま背景にしたのに対し、第2部では人工の照明が公演のイメージを作った。数時間前と同じ舞台でも、メンバーの表情、衣装、動きに光が当たる様子から変わっていた。野外公演における時間は、開演を定める数字にとどまらず、舞台の視覚的な性格自体を変える要素となる。昼と夕方の両方を体験できたこの日の二公演は、その違いを明瞭に示した。第1部で自然光と海が背景だったなら、第2部では薄暗くなる空と照明がその役割を担った。

同じ六曲ではなかった

第2部は『め組のひと』『ミチシルベ』『GOLDFINGER ’99』『DIVER』『愛のバッテリー』『世界中の誰よりきっと』の計六曲だった。このうち『め組のひと』『ミチシルベ』『DIVER』『愛のバッテリー』は第1部でも歌った曲だ。六曲中四曲が共通していたが順番は変わり、『青い珊瑚礁』と『DING DONG ください。』に代わって『GOLDFINGER ’99』と『世界中の誰よりきっと』が入った。

この程度の変更は一日二公演での現実的な選択であると同時に、二つのステージの性格を分ける方法でもある。全曲を入れ替えると別々の公演を二つ準備するのに近い負担が生じるが、一部を保ちながら冒頭と最後、中盤の主要曲を替えれば、完成度を維持しつつ両方を見る観客に異なる体験を届けられる。この日sis(シス)が選んだのは、まさにそうした方法だった。共通の四曲を軸にしながら、第1部の最後だった『め組のひと』を第2部の一曲目に移し、出発点から違いを作った。

第1部の『め組のひと』は、六曲を締めくくり、祭りのエネルギーを最後まで高める役割だった。一方、第2部では最初に移ることで、冒頭から客席を素早く盛り上げるオープニングナンバーになった。同じ曲でもセットリストのどこに置くかで機能は変わる。第1部で『最後まで楽しむ歌』だったものが、第2部では『ここから再び始まる』合図になったのだ。

続く『ミチシルベ』で、公演は再びsis(シス)のなじみ深いレパートリーに入った。その日すでに一度聴いた曲だが、公演環境が変わると視覚的な印象も変わる。明るい自然光の下ではメンバーと海が一つの風景に見えたのに対し、夕方の舞台では照明が一人一人をより明確に浮かび上がらせた。一日に同じアーティストを二度見る公演で、曲の重複が必ずしも欠点にならない理由だ。ライブでは音源のように音だけが繰り返されるのではなく、時間、場所、観客の反応も変わるからである。

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【4K LIVE】かのうみゆ - め組のひと|熱海海上花火大会 2026 第2部|2026.08.24

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【4K LIVE】かのうみゆ - ミチシルベ|熱海海上花火大会 2026 第2部|2026.08.24

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なじみの旋律がまったく違う歌になった『GOLDFINGER ’99』

この日、第2部で最も新鮮だったのは三曲目だった。前奏が始まると、多くの韓国の観客にもなじみ深い、リッキー・マーティンの世界的ヒット『Livin’ la Vida Loca』を思い出させる。ところが歌い始めると、英語の原曲とはまったく異なる歌詞が聞こえる。sis(シス)が披露したのは原曲をそのままカバーしたものではなく、郷ひろみが1999年に発表し、日本で大ヒットした日本語版『GOLDFINGER ’99』だった。

特にサビの『アーチーチー、アーチー』に代表される部分は、日本の人々に非常になじみ深い。原曲の強烈なラテンポップのリズムと旋律に、日本語詞と郷ひろみ独特のパフォーマンスが合わさり、日本では原曲と別の強い大衆的記憶を持つ歌となった。同じメロディーを知る韓国と日本の観客が、実はまったく違う歌詞を覚えていることが、この日、興味深い場面を生んだ。日本の観客はサビになじみ深く反応した一方、原曲しか知らない韓国の観客には、『知っているのに知らない歌』のように聞こえたかもしれない。

この場面は、面白い文化の違いというだけでなく、大衆音楽が国境を越えて移動する仕方を示す。一曲が別の国に渡って翻案され、現地の歌手によって再びヒットし、新しい世代の記憶として定着すると、同じ旋律が国ごとに異なる文化的体験を持つ。韓国で海外曲の翻案が大衆音楽史の重要な一部だったように、日本でも原曲より現地版が直接の記憶として残る例は珍しくない。『GOLDFINGER ’99』は、そうした翻案文化が1990年代末まで続いた代表例の一つだ。

この選曲は『熱海の夏祭り』という環境にも合っていた。原曲から力強いリズムと即効性のあるサビを備え、日本語版には観客が一緒に反応できる明確なポイントもある。静かに鑑賞するより、体を動かし声を上げて楽しむ野外イベントで効果的なレパートリーだ。メンバーも速いエネルギーに乗って明るくステージを動き、第1部にはなかった曲という点も加わり、二度目の公演の最も明確な違いとなった。

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【4K LIVE】かのうみゆ - Livin' La Vida Loca|熱海海上花火大会 2026 第2部|2026.08.24

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【4K LIVE】かのうみゆ - DIVER|熱海海上花火大会 2026 第2部|2026.08.24

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韓国と日本の歌が一つのセットで交差する

『GOLDFINGER ’99』の後は『DIVER』と『愛のバッテリー』が続いた。『DIVER』は第1部でも歌ったsis(シス)のなじみ深いレパートリーで、『愛のバッテリー』も二公演の両方に入っていた。とりわけ『愛のバッテリー』が両方で選ばれたことは、現在のsis(シス)のステージでこの曲が占める位置を示す。韓国でホン・ジニョンの代表曲として知られる歌が、日本の地域の祭りで自然に繰り返されるレパートリーとなっていることは、グループの日韓活動ともつながる。

最近のsis(シス)の舞台では、韓国と日本の音楽を厳密に分けるより、一つのセットに自然に混ぜることが多い。日本の人々になじみ深い『め組のひと』や『GOLDFINGER ’99』があり、その間に韓国の『愛のバッテリー』が入り、グループが現在自らの名で届ける『ミチシルベ』と『DIVER』も並ぶ。作られた時代、国、ジャンルはそれぞれ違うが、公演ではその境界が思いのほか自然に消える。

これは今のsis(シス)の特徴であり、さらに発展させられる方向でもある。日韓を行き来するアーティストにとって重要なのは、韓国の歌一曲と日本の歌一曲を交互に歌うだけでなく、異なる文化圏のレパートリーを一つの公演の文法につなぐことだ。『愛のバッテリー』が日本の公演で特別な『韓国曲コーナー』として切り離されず、自然にセットへ入っていることは、その変化の小さな例と見られる。

sis(シス) · 2026.08.24 熱海 · 親水公園イベント広場 会場
sis(シス) · 2026.08.24 熱海 · 親水公園イベント広場 会場
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【4K LIVE】かのうみゆ - 愛のバッテリー|熱海海上花火大会 2026 第2部|2026.08.24

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【4K LIVE】かのうみゆ - 世界中の誰よりきっと|熱海海上花火大会 2026 第2部|2026.08.24

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日が落ちてから選んだ最後の曲『世界中の誰よりきっと』

第2部の最後は『世界中の誰よりきっと』だった。中山美穂とWANDS(ワンズ)が1992年に発表したこの曲は、先の『GOLDFINGER ’99』のように客席を強く揺さぶるタイプとは性格が違う。明るく鮮やかな旋律を持ちながら、どこか夕方に似合う叙情性もあり、一日を通じた二公演を締めくくるにも自然な選択だった。

特にこの曲は、時間帯とともに聴くことで効果を増した。第1部の最後の『め組のひと』が、まだ明るい午後の野外の祭りを元気に終えたのに対し、第2部の『世界中の誰よりきっと』は、日が落ちた親水公園の空気を受け止め、より柔らかく公演を閉じた。同日同じ舞台の二公演が違う最後の曲を選び、それぞれの時間帯に合う終わり方を得たのだ。

こうした違いは一日二公演の構成で、意外に重要だ。セットが完全に同じなら、自然光と照明の変化だけでも視覚的な違いは十分生まれただろうが、公演自体の記憶はかなり重なった可能性がある。この日は第1部が『DING DONG ください。』で始まり『め組のひと』で終わり、第2部ではその『め組のひと』が出発点へ移って、『世界中の誰よりきっと』が新たな最後の場面を作った。連続で見た観客には、第1部の終わりが第2部の始まりにつながるような面白さも生まれた。

昼のsis(シス)と夕方のsis(シス)、同じ舞台が違う公演になる瞬間

熱海の二公演を並べて最も興味深いのは、『反復』と『変化』の釣り合いだった。第1部と第2部はそれぞれ六曲で、四曲を共有した。数字だけなら多くが重なる。しかし順序を変え、二曲を替え、何より公演を囲む環境自体が大きく変わったことで、体感するステージの印象は異なった。

第1部の中心には夏の熱海があった。強い日差しと青い海を背に『青い珊瑚礁』が響き、自然光の下でメンバーの表情や動きをそのまま見られた。一方、第2部では日が落ちるにつれて照明の存在感が増し、公園の周りには花火を待つ人が増え続けた。同じ舞台が数時間で、観光地の午後の景色から夏の夜祭りの空間に変わる過程で、sis(シス)の公演も別のイメージを持つようになった。

そこに新たなレパートリー『GOLDFINGER ’99』が、第2部の性格をさらに明確にした。韓国の観客にもなじみ深い世界的ポップヒットの旋律が、日本ではまったく違う歌詞と記憶を持つことを会場で実感させた曲だ。続いて韓国の『愛のバッテリー』、最後には1990年代の日本の大衆音楽を代表する『世界中の誰よりきっと』が置かれた。国や時代の違う歌が一つのセットに目立った境界なく続いた点でも、この第2部は現在のsis(シス)のレパートリーの幅を確かめる舞台だった。

野外公演には、アーティストが制御できない要素が多い。日差しは消え、周囲の観客は増え、海の色や空の明るさは変わり続ける。しかし、まさにその変化により、同じ場所で同じ歌を再び歌っても、まったく違う公演に見える瞬間が生まれることがある。親水公園でのsis(シス)の二度目の舞台はそうだった。数時間前まで夏の日差しの中にあった小さな舞台は、夕方には照明に包まれる会場となり、sis(シス)はその変化の中でなじみのレパートリーを一部保ちつつ、新たな曲と異なる順番で次の30分を完成させた。

二公演を一続きとして捉えると、第1部と第2部のどちらがよかったか単純に比べる必要もなさそうだ。『青い珊瑚礁』が本物の海とともにあった午後の場面は第1部だけのもので、『GOLDFINGER ’99』の強い反応と『世界中の誰よりきっと』が夕方の空気の中で閉じる場面は、第2部でしか生まれなかった。同じ舞台が時間の変化だけでどれほど違う表情を持つかを、一日のうちに続けて見せたのである。

午後8時15分からは同じ海岸で熱海海上花火大会が予定されていた。大勢が花火を見ようと海へ集まっていたが、その少し前、親水公園の小さな野外舞台では、昼と夕方をまたぐもう一つの夏の風景がすでに完成していた。午後4時25分からの最初の30分と、午後6時40分に再び始まった次の30分。同じ場所で続いた二公演はセットの一部を共有しつつ、光、空気、選曲、順番を違え、それぞれの記憶を残した。

同じ舞台だからといって、同じ公演になるわけではない。熱海でのsis(シス)第2部は、その単純な事実を最も鮮やかに示すステージだった。

熱海の二つのステージを続けて読む

第1部と第2部は、それぞれ六曲のうち四曲を共有した。同じ歌も順番と光が変わると、異なる流れを生んだ。『め組のひと』が第1部の最後から第2部の最初へ移ったことは、二公演の違いを読み解く手掛かりだ。

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