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REVIEW · ファンミーティング・サイン会

歌心りえ、初エッセイ『いつも愛を歌います』出版記念サイン会

公開 2026-09-01 · 更新 2026-10-24 · CROSSWAVE EDITION

歌心りえ、初エッセイ『いつも愛を歌います』出版記念サイン会
DATE2026.08.29VENUEソウル・教保文庫光化門店 鍾路側入口TIME13:00・著者サイン会

歌手・歌心りえの初エッセイ『いつも愛を歌います』(韓国語書名の日本語訳)の出版を記念する著者サイン会が、2026年8月29日午後1時、ソウルの教保文庫光化門店の鍾路側入口で開かれた。当日、同店で本を購入した先着100人が対象で、整理券は午前9時30分から店内のJKデスクで1人1枚ずつ配られた。「パロドリーム」での購入や、ほかの店舗で購入した本は対象外だった。

開演前から、会場にはサイン会に参加するファンの動きが続いていた。光化門店の開店時刻である午前9時30分に合わせて本を買い、購入順に整理券を受け取り、開始時刻を待った。単に午後の開催時刻に合わせて訪れるのではなく、当日の店頭購入と先着順の整理券配布が組み合わされていたため、ファンにとっては午前中から出会いを準備する過程自体が一つの予定となっていた。

午後1時が近づくと、参加者は会場の鍾路側入口付近へ再び集まり、歌心りえが姿を見せると本格的に会が始まった。案内された番号順に一人ずつ進み、購入した『いつも愛を歌います』に本人からサインをもらうことができた。基本の構成は比較的単純だったが、実際にはサインをもらう数分間が、ファンとりえが直接顔を合わせ、言葉を交わす小さな出会いにつながっていた。

歌心りえ・2026.08.29 ソウル・教保文庫光化門店 鍾路側入口でのサイン会

本のサインより長く残った短い会話

目についたのは、急いでサインだけをもらって移動するのではなく、一人一人が短くてもりえと話せる、比較的自然な雰囲気が続いていたことだ。ファンは順に本を渡して挨拶し、りえはサインをしながら相手の話に耳を傾け、短い会話を続けた。限られた時間内の催しではあったが、一人ずつ向き合う瞬間は、単に本に名前を記す手順より、ファンと著者が互いの存在を確かめる時間に近かった。

韓国での開催を考慮し、会場には韓国語と日本語のやり取りを助ける通訳もいた。直接日本語で話せるファンもいたが、そうでない参加者も自分の言葉を届けることができ、りえの返答も通訳を介して自然に伝わった。異なる言語のファンが同じ空間で同じアーティストに会うという、この会の特徴が最も直接的に表れた部分でもあった。

サイン会という形式は出版界でも音楽界でもおなじみだが、今回が少し違って感じられた理由もここにある。韓国で出版された日本の歌手の初エッセイを介して著者に会い、異なる言語の間に通訳を置いて短い会話を重ねる光景は、単なる本の販売促進だけでは説明しきれない。本を買ってサインをもらう行為の背後には、まず音楽を通じて築かれた関係があり、今回のエッセイはそれを文章という別の媒体へ広げる役割を果たした。

歌心りえ・2026.08.29 ソウル・教保文庫光化門店 鍾路側入口でのサイン会

ファンのカメラも受け取った会場

運営スタッフの対応も、全体の雰囲気を和らげる一助となった。参加者が自分のカメラや携帯電話を渡すと、スタッフが受け取り、サインをもらう場面やりえと過ごす瞬間を撮ってくれることもあった。ファンはサインだけでなく、その短い出会いを写真や映像として残せた。運営側も、可能な範囲で良い思い出を残そうとする姿勢を自然に見せていた。

歌心りえの夫も会場に付き添い、進行の様子を映像に収めた。一人ずつ前に出てサインをもらい、話す過程や会場の雰囲気がカメラに記録され、ファンも携帯電話やカメラでそれぞれの瞬間を残した。会場が厳格に管理された撮影空間というより、決まった秩序の中でファンとアーティストが同じ時間を気楽に共有する場所に近かった理由である。

この雰囲気は会全体を貫いていた。人数と順番が決まっていたため、比較的安定して進行し、待つファンもほかの参加者とりえの会話を見守りながら自分の番を待った。ある人は本にサインをもらい、ある人は短く挨拶し、またある人は準備した言葉を通訳を通じて届けた。一人一人の時間は短くても、その瞬間が繰り返されるうちに、会場は自然と一つのファンコミュニティのように動いていた。

中心は韓国のファン、日本から訪れた人も

この日の大半は韓国のファンだったが、日本から直接韓国を訪れ、このサイン会に参加した人もいたことが確認された。日本で活動する歌手の韓国での出版記念イベントに韓国のファンが集まり、その会を見に日本のファンが韓国へ移動する光景は、歌心りえを取り巻く現在のファンダムが、一つの国だけで形成されていないことを示している。

歌心りえは、長い無名時代と声帯結節を経て再び舞台に立った自分の物語を、初エッセイ『いつも愛を歌います』に収めた。公式紹介でも、30年に及ぶ無名生活と困難の後、50歳で再び巡ってきた舞台の物語が本の重要な軸として示されている。韓国でまず強い印象を残した音楽から関心を持ったファンにとって、このエッセイは舞台上の歌手だけでなく、その時間を生きてきた一人の人間の物語を読む、もう一つの入口となった。

そのため、この日交わされた短い会話にも、通常の著者サイン会とは少し違う文脈があった。音楽で先に関係を結んだファンが、今度は本を手に同じ人と再会したのだ。歌で伝えていた物語が文章へ移り、その本を挟んでファンと著者が直接向き合う場面が生まれた。会場から舞台を見つめる関係と違い、一人ずつ顔を合わせる点でも、より個人的な記憶として残り得る機会だった。

最後はファンと一緒の集合写真

会の終盤には、この日の参加者との集合写真の撮影も行われた。個別のサインを待っていたファンが最後には一か所に集まり、歌心りえとカメラを見て、催しの最後の瞬間を記録した。午前中から本を買い、整理券をもらい、それぞれの順番を待った過程が、1枚の集合写真で締めくくられる場面だった。

一人ずつ行うサイン会は、本質的には個人的なイベントだ。本のサインも短い会話も、それぞれのものだからである。しかし最後の集合写真は、その個人的な体験を再び共同の記憶へ結んだ。韓国のファンと日本から来たファン、そして会の中心にいた歌心りえが同じフレームに収まり、今回の会は単なる100回の個別サインではなく、同じ日に同じ場所に集まった人々の記録として残った。

歌から本へ、そして人と人の出会いへ

『いつも愛を歌います』には、歌心りえの初エッセイという意味があるが、韓国の読者には音楽以外の方法で彼女の活動に触れられるようになった意味もある。1曲の歌や一つのステージで歌手を知った人が、その歩みを本で読み、さらにサイン会で著者と直接会う流れが生まれたからだ。音楽から始まった関心が出版へ広がり、出版が再びオフラインの出会いにつながったのである。

特に今回の会は、大きな舞台や華やかな演出がなくてもファンの体験は十分に深まることを示した。本1冊とサイン、短い会話と1枚の写真だけだったが、その過程でファンは好きな歌手と直接話し、りえは自分の音楽と人生を見守ってきた人々と一人ずつ向き合った。通訳が二つの言語を結び、スタッフがファンのカメラを受け取って瞬間を記録し、最後には全員で1枚の写真を残した。

歌心りえにとって韓国は、もはや単に公演のために訪れる海外市場の一つとは捉えにくくなっている。初エッセイが韓国語で出版され、記念サイン会のためにファンが朝から教保文庫を訪れ、日本のファンの一部まで国境を越えて同じ場所に集まった。音楽から始まった日韓のファンとの接点が、本とオフラインイベントという新しい形へ広がっている。

舞台上では、歌が先にファンへ近づく。しかしサイン会では、その関係がしばらく逆に動く。ファンが本を持って一歩前へ進み、歌手はその一人を見て自分の名前を残す。そうした短い出会いが重なり、この日の教保文庫光化門店での数時間を形づくった。

初エッセイの題は『いつも愛を歌います』。出版を記念した最初のサイン会で、りえは歌の代わりに本1冊と短い会話でファンに向き合った。舞台から始まった物語が本へ移り、人と人が顔を合わせる場へ続いた点で、このサイン会は1冊の出版を知らせる催しを超え、歌心りえと韓国のファンとの間にすでに積み重なっていた関係を、改めて確かめる時間となった。

歌と本でつながった出会い

幕張のリリースイベントが歌を聴いて音盤にサインをもらう場だったとすれば、光化門のサイン会は、その声を覚えているファンが本を持って著者に会う場だった。二つの現場を併せて読むと、音楽から始まった関心が、異なる媒体や場所へつながる様子が見えてくる。

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