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REVIEW · 放送・映像

かのうみゆ、なりたかった歌手から観客の前の歌手へ

公開 2026-01-01 · 更新 2026-10-27 · CROSSWAVE EDITION

かのうみゆ、なりたかった歌手から観客の前の歌手へ

かのうみゆが2024年のDenのインタビューで振り返った転機は、審査の成績より観客の歓声だった。ユンナの「Password 486」を歌った舞台で初めて韓国のファンを目の前にし、歌い始めから大きな声援が聞こえたという。歌手になりたかった人が、すでに観客の前にいる自分を受け止める瞬間。この対話の重みは、その違いを説明する本人の言葉にある。

映像は2024年10月26日に公開された。当時みゆは日本と韓国を行き来して活動し、Atlantis Kitsuneとsisの名も紹介した。海外活動を終えた後の成功談というより、続けている途中で得たものと望むことを振り返る話だ。言葉の難しさ、現場の助け、ファンの手作りの品が、同じ時間の中にある。

かのうみゆ · 公演写真
かのうみゆ · 公演写真

最初から韓国を目指した計画ではなかった

みゆは8歳でHannah Montanaを見て歌手になろうと決めたと話す。普通の日々と舞台が共存するドラマの人物は、憧れの姿だった。しかし長い夢があることは、活動を続けるかという迷いまで消さない。『トロット・ガールズ・ジャパン』に応募する頃、歌手の道や今後の方向を悩んでいたと振り返る。

最初から韓国との対決へつながると知って応募したわけでもなかったという。大会が進んでから、その話を聞いたとの説明だ。その記憶は韓国での活動を、ずっと前に完成した計画の結果だけとは見せない。選んだオーディションが予想しなかった次の舞台へつながった。感謝は、すべてを見通した確信より、そのつながりを後から振り返る言葉に近い。

歓声が昔の画面を現在に変えた日

「Password 486」の舞台を語るとき、みゆは韓国の観客を初めて目の前にした心配も挙げる。国同士の対決という形から、競争心を向けられないかと思ったという。だが開始から届いたのは大きな歓声だった。会場が震えるようだったという表現も、その音を振り返る本人の記憶だ。最初の心配と実際の反応の違いが、場面を鮮明に残した。

そのとき幼い頃に見たHannah Montanaの場面と重なったという。画面の中で憧れた姿が、自分の体で立つ舞台につながったのだ。生涯歌い、パフォーマンスを続ける覚悟も、この経験と語られる。とくに、歌手になれるかではなく、すでに歌手として人を幸せにしなければと思ったとの説明が重要だ。問いの中心が自分の可能性から、観客へ渡すものに移る。

応援が物と人の姿で残るとき

観客との出会いは一度の歓声で終わらなかった。ソウルと釜山の公演でファンの手作りの応援タオルを見て、マネージャーを通してファンコミュニティの存在を知ったと話す。自分の顔の入ったTシャツをもらった記憶もある。そうした品は、応援という抽象語を誰かが時間をかけた行動に変える。舞台の外でも自分のために作り、相談する人がいるという発見だ。

終盤に好きだと語るのは、舞台の自分と練習、観客の反応が直接返る瞬間だ。言葉をもっと学びたい思いと韓国の現場で受けた助けも、活動の条件として残る。両国で活動しライブを続けたい願いは、一度の歓声を成功の結論にしない。また練習して舞台に立ち、観客と会うことを続けたい。繰り返せる仕事の形として近づいてくる。

音源・制作情報

Den · 2024年かのうみゆオリジナルインタビュー ↗