REVIEW · 放送・映像
キム・フィール「ソウル、この場所」、離れる言葉に残す休息

カラオケ番号
街の名を掲げながら、そこを離れたい心を聞かせる歌だ。一見矛盾する形が面白い。ソウルの案内より、今の自分がそこにいられるかを問う。街の説明が一人の状態への問いに変わる。
キム・フィールの歌は、2015年10月10日の『不朽の名曲』KBS公式クリップにも残る。題名はギター演奏も取り上げる。叫びや絶望の強さだけでなく、曲に残る休息と帰還の可能性へ耳を向けたい。
(Live) キム・ピル — ソウル イゴスン
場所より先に見える状態
どこに似合うかを決める基準は簡単ではない。同じ街が機会にも、絶えず自分を証明する場所にもなる。曲は都市の規模より、そこをよそよそしく感じる人を置く。「ここ」が抽象的なソウルを足元へ連れてくる。
ソウルに住んだ人だけに限定しなくてもよい。慣れるべき場所がなお陌しい感覚は他でも生まれる。人の中に自分の場所がない瞬間、地名は具体例になる。だから感情も漠然とした孤独より、一つの場所の問題として届く。
去る言葉に残る余地
語り手は戻るという言葉のそばに休息を置く。あらゆる関係と可能性を永久に終える宣言だけには読めない。退く時間は今の自分を守る選択にもなる。とどまることと諦めることの間には、別の名前の時間がある。
休みが要ると言うには勇気が要る。耐える姿を見せる期待の中では、限界を告げることも失敗に感じられる。寂しさには、その言いにくさが重なる。戻るという文は相手を捨てるより、今必要なものを伝える言葉にも聞こえる。
別の声で戻る「ここ」
作詞はキム・スンゴン、作曲はチャン・チョルン。MBCのTVアルバムも原曲を『ソウルの月』と共に紹介する。ドラマと原曲の記憶を持つ歌が、フィールの曲目へ戻った。一曲に異なる時期の声が重なる。
違いを原曲より悲しい、深いという順位にしなくてもよい。先に聞いた声の場所と、後の声が思い出させる場所は別々に残れる。カバーは、今聞く人の時間でソウルという題名を再び発音する。
戻る場所の詳細は最後まで開かれている。ただ休息が要ると言える場所はできた。耐えきれなかった判定より、一度離れることで再会できるかもしれない可能性が、この歌の寂しさを残す。
音源・制作情報
KBS Kpop · キム・フィール「ソウル、ここは」2015年10月10日 ↗ · MBC · チャン・チョルン「ソウル、ここは」TVアルバム ↗ · Bugs · 「ソウル、ここは」楽曲クレジット ↗
