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REVIEW · ファンミーティング・サイン会

かのうみゆ、渋谷ファンミーティング — 歌と語らいで縮まる距離

公開 2026-03-08 · 更新 2026-10-24 · CROSSWAVE EDITION

かのうみゆ、渋谷ファンミーティング — 歌と語らいで縮まる距離
DATE2026.03.07VENUE東京 · 渋谷まねきねこTIME第1部 12:00/第2部 15:00
1ST · ACOUSTIC2 TRACKS

第1部・弾き語り

演奏順

  1. 二人の世界
  2. Re:Road
2ND · SONGS3 TRACKS

第2部・歌唱コーナー

演奏順

  1. Good Day
  2. Over Drive
  3. Plastic Love — なつこと共演

渋谷まねきねこでの小さなファンミーティング

日本のボーカリスト、かのうみゆが3月7日、東京・渋谷でファンミーティングを開いた。会場は渋谷にある カラオケまねきねこの1番ホール。約 50席の小さな会場で、ファンと近い距離で交流するイベントだった。同日、 第1部(12:00)と 第2部(15:00) の2回に分けて行われ、直接言葉を交わすファンミーティングらしい構成となった。

開場は開演30分前の予定だったが、入場手続きが予想以上に長引き、実際の開演は定刻を過ぎた。小規模な会場でも、入場確認や座席案内に時間を要し、進行が少し後ろにずれた。チケット確認と特典案内が同時に行われていたことも、時間がかかった理由に見えた。

会場は通常のライブハウスというより、カラオケ店の建物内に設けられたイベントスペースだった。約50席と小さなステージの構成で、観客との距離は非常に近い。大きな会場の華やかな演出や音響を主軸にしたライブよりも、会話と歌を届けるファンミーティングに合う空間だった。実際の進行も、対話、企画、音楽が交互に続く形だった。

第1部——会話を中心にしたプログラム

第1部はファンとの会話が中心。序盤には、 Q&Aコーナーがあり、事前に書かれた質問を読んで答えた。ただし質問記入の案内が十分でなく、入場も長引いたため、質問数は多くなかった。その分、提出されたものをほぼすべて紹介する形となった。

特に入場番号が後ろの観客には、質問を書く時間が十分になかったことが惜しまれる。入場に時間を取られ、記入時間が短くなったためだ。一方、質問が少なかったことで、寄せられたものはほぼすべて取り上げられた。

続いて、 写真を見ながら語り合う時間へ。最近撮影した写真を見ながら日常の話をする内容で、アイスクリームの写真が何枚も登場し、自然とその話題になった。旅行先や普段の写真をもとにした軽やかな会話が、ファンミーティングらしいくつろいだ空気を生んだ。

プレゼント企画

その後はファンへのプレゼント企画。 入場番号を使った抽選で、購入時に割り当てられた番号と同じ数字の紙を箱に入れ、みゆが引いて当選者を決めた。呼ばれた番号の人には、 かのうみゆのサイン入りノートが贈られた。

さらに、本人が用意した お菓子のプレゼントもあった。チョコレートなどを入れた小さな箱で、中身は少しずつ違っていたようだ。すべて同じ詰め合わせではなく、受け取る箱によってお菓子の種類が変わる形だった。

小規模な会だからこそ、こうした贈り物も親密な雰囲気で渡された。単なる企画以上に、ファンと直接会う場であることが自然に伝わる一幕だった。

かのうみゆ · 2026年3月7日、東京・渋谷まねきねこ

アコースティックライブ

第1部の後半には、 ギター弾き語りが続いた。演奏されたのは、 「二人の世界」と 「Re:Road」 の2曲。カラオケ店の会場だったが、ギターと歌の時間は落ち着いた雰囲気で進んだ。

大きな会場のライブとは異なる感覚だった。ステージと観客が近く、公演というより小さな部屋で音楽を分かち合うような時間だ。ファンミーティングならではの形で、会話と演奏が自然に混ざり合った。

第1部の最後は、 特典会へ。事前にアルバムを購入したファンを対象に、 サイン、ツーショット撮影、TikTok撮影 などを行った。ただし購入者全員ではなく、 抽選で選ばれた一部のファンが参加する方式だった。

かのうみゆ · 2026年3月7日、東京・渋谷まねきねこ

第2部——質問が増えたQ&A

第2部も似た構成だったが、Q&Aの質問数は大きく増えた。すべては紹介できず、一部を選んで答える形となった。

ここでは日常の話題が続いた。自宅での過ごし方を聞かれると、 食事をしながら韓国ドラマを見る時間が多いと答え、韓国のコンテンツへの関心が自然に伝わった。

好きなアイスクリームには、 コーンのバニラアイスを挙げた。基本的な白いバニラが一番好きだという。好きな韓国料理としては、 サムギョプサルやポッサムなどの肉料理を挙げた。

ライブ前の食事については、 前日と当日の朝は食事をしないことが多いと説明。食べるのは公演後になることが多く、ステージに向けた体調管理の習慣だと話した。

牛乳についての質問もあった。本人は、 牛乳が体に合わないため、代わりに豆乳を飲むことが多いと説明した。

Q&Aでは小さなハプニングも。一人の韓国人ファンが韓国語で質問を書き、みゆは読んでみたものの、すぐには意味を理解できなかった。MCのなつこも韓国語が分からず、一時的に進行が止まった。

そこでみゆは質問用紙を持って客席に近づき、会場の韓国人ファンに直接意味を尋ねた。短い説明で内容が伝わり、回答へと進んだ。ファンミーティングならではの、飾らないやりとりだった。

カラオケ機材を使った歌の時間

第2部には、 カラオケ機材を使った歌唱コーナーが設けられた。会場がカラオケ店内だったことを生かした企画で、第1部と最も雰囲気が変わった部分でもある。

このコーナーでは、 IUの「Good Day」、 Over Drive、そして日本のシティポップを代表する曲の一つ、 「Plastic Love」が続いた。最後の「Plastic Love」は、 MCのなつことのデュエットだった。自由な空気の中、ファンも一緒に楽しむ企画らしい時間となり、第2部全体を一段と明るくした。

カラオケの後は再び、 ギター弾き語りへ。ここでは、 赤頬思春期(BOL4)の「You (=I)」と 「TERMINAL」を演奏した。終盤のアコースティックな時間は穏やかに進み、カラオケで高まった会場の空気を、もう一度落ち着かせる役割を果たしていた。

特典会で締めくくり

撮影と特典会は、 サイン、ツーショット、TikTok撮影 の順で実施した。ただし参加者全員が同じ内容を体験する形ではなく、事前に アルバムを購入したファンを抽選で選ぶ方式だった。購入後、現地の抽選で参加できる特典が決まるため、ファンの間にも何が当たるかを待つ空気があった。サインやツーショットはなじみのある特典だが、TikTok撮影が含まれた点が目を引いた。

最後の特典会は、全体として比較的ゆったり進んだ。現場を担当したのは専門のイベントスタッフというよりアルバイト中心の人員で、結果として進行はそれほど速くなかった。

特に目立ったのは、従来の イベントと比べて雰囲気がかなり違ったことだ。これまでの特典会は、撮影やサインが済むとすぐ次へ進むことが多く、ファンがもう一言話そうとしてもスタッフが流れを切る場面が少なくなかった。予定どおりに全体を回すため、そうした進行が繰り返されていた。

その結果、 ファンの満足感がかなり低かったことは課題だった。特典会は歌手と直接向き合える数少ない機会だが、現場ではあまりにも短く終わりがちだった。写真を撮ってすぐ移動する流れが続き、形式的だという声もあった。時間の短さだけでなく、 話す余裕がほとんどない仕組みそのものが惜しまれていたのだ。

その点、今回は撮影後にも短い挨拶や言葉を交わせる時間が自然にでき、ファンも少し気楽に話していた。小規模だったことも影響しただろうが、少なくとも現場では、 急いで通過する手続きではなく、実際に挨拶できる時間と感じられたことが、従来との大きな違いだった。

もちろん運営面で惜しい場面もあった。入場が長引いて開演が遅れ、第1部の進行にも影響した。質問記入の案内が十分でなかったことも現場で指摘された。30分前から入場する予定でも、後ろの番号の参加者は着席するとすぐ開演となり、書く時間が足りない人がいた。Q&Aボードも質問が十分埋まらないまま始まった。少なかった分、寄せられた質問はすべて読まれたが、企画の意図に比べて軽く通り過ぎた印象は惜しまれる。

特典会でも小さな進行ミスがあった。ツーショット撮影後、前のファンの番が完全には終わらないうちに、次の参加者が入ってしまった。通常なら撮影後に短く挨拶して移動するところ、その区切りが整う前に次へ進んだ形だった。

全体を大きく乱す問題ではなかったが、その場のファンには戸惑いもあっただろう。長く待った人にとって、最後に挨拶する数秒は思いのほか大きい。スタッフがもう一呼吸置けば、より自然に終えられたのではないかと感じた。

それでも総じて、以前よりはゆったりした特典会だった。急いで済ませる手続きよりも、直接挨拶を交わす場という感覚があり、今回の印象を前向きなものにしていた。

近い距離で分かち合った時間

今回の東京ファンミーティングは、大型ライブやショーケースとは性格が異なる。約50席という規模に合った、会話と音楽を近くで分かち合うイベントだった。物理的にも近く、構成も演奏一辺倒ではなく交流を中心に進んだ。

弾き語り、カラオケ、Q&Aを組み合わせ、くつろいだ雰囲気で進行した。準備した公演を一方的に見せるよりも、その場で話が広がり、自然に歌が流れる形に近い。なつこがMCとして加わったことで、雰囲気がさらに活発になったという評価もあった。一人で進めるより会話が自然につながり、演奏の合間も柔らかく橋渡ししていた。

規模では大きなイベントと比較できないが、小さい会場だからこそ近さが際立った。弾き語りやカラオケなど自由度の高い企画が続き、公演というより小さな音楽イベントのような空気が流れていた。

運営にはいくつか惜しい点もあったが、全体は比較的安定して終えられた。何より、近くで直接言葉を交わし、音楽を共有する時間をつくれたことに、この東京ファンミーティングの意味があった。