REVIEW · 楽曲・アルバム
JUDY AND MARY「Over Drive」、明るく走る音の中の揺れ

カラオケ曲番号
JUDY AND MARYの「Over Drive」は1995年6月19日発売の7枚目のシングルで、『MIRACLE DIVING』に収録された。軽快なロックとYUKIの明るい声が先に体を動かすが、その活気をすべて乗り越えた自信だけで聴くのは難しい。夏と風、傷つきやすい心という従来の手掛かりを並べると、疾走の表情は変わる。
JUDY AND MARY(ジュディ・アンド・マリー) - Over Drive (MV)
加速しても行き先は開いている
題名の加速を目標達成の応援へ直結すると、夏の感覚は後ろへ退く。軽快さは遠くへ着く結果より、今動きながら周りを感じる時間としても聴ける。風を追って体が先に反応し、心はその瞬間をつかまえようとする。同じ速度でも、何かを成し遂げる圧力と今を鮮明に感じたい願いは違う経験だ。
地図を開いた人に渡す歌
YUKIが詞を書きTAKUYAが作曲した歌には、笑っているのに泣いているような相手がいる。題名に思う強い加速とは別の、迷い傷つきやすい人物だ。地図を開きペンで道をなぞる動きも、目的地への到着より、まだ別の場所を想像する時間に近い。その人がいるから、歌の明るさは一人で楽しむ気分より誰かを招き入れる提案としても読める。
愛しい日々も恋も歌も消えうる感覚が、その招待の隣に残る。良いものを見つけたから安全だ、という結論はない。ただ消えると知っても、今歌うことが無価値になるわけではない。傷を語る人がなお歌を渡せる点で、活気はもろさを除いた結果より、それを連れて動く方法になる。
明るい声は強さを保証しない
YUKIの明るい音色は複雑な感情を重い独白として止めない。傷やためらいがあっても流れは続けられる。夏の明るさに長くとどめられない時間の感覚を重ねると、活気と寂しさも競わない。聴き返す日によって力が先に残ることも、逃したくない瞬間が残ることもある。「Over Drive」は、その両方の耳を受け入れる速度で動く。
かのうみゆ · OVER DRIVE
北九州・昭和夏まつり2026
撮影・チャンネル:Diego YouTubeで見る ↗
音源・制作情報
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