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REVIEW · 楽曲・アルバム

Official髭男dism「Chessboard」、白黒のマスに草が育つとき

公開 2025-10-02 · 更新 2026-10-25 · CROSSWAVE EDITION

Official髭男dism「Chessboard」、白黒のマスに草が育つとき
ARTISTOfficial髭男dismWORKChessboardFORMAT音楽レビュー

カラオケ番号

2026.10.25 確認
KY(韓国)
Official髭男dism
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TJ Media(韓国)
Official髭男dism
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DAM
Official髭男dism
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JOYSOUND
Official髭男dism
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「Chessboard」でまず見たいのは、巧みに動く駒より盤上に育つ草だ。チェス盤は白黒のマスと明確な規則を思わせるが、この歌の世界には最初から王も規則も与えられていない。行ける場所もわからないまま生きる人に、チェスの名を重ねている。題名だけを見て人生を賢く運営する歌と捉えると、曲が残した心細さを取りこぼす。

第90回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲という出発点も、その心細さを近くに置く。まだ自分の役割を決めにくい人たちが、ともに歌う作品だ。ある人には始まったばかりの問いが、別の人には長年抱えてきた問いかもしれない。生き方を知り尽くしてから歌うのでなく、知らないまま同じ作品に声を置く場所がある。

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Official髭男dism - Chessboard [Official Live Video]

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白黒では判定できない痕跡

草は、どちらの色のマスなら育てるかを問わない。そのイメージが盤に入ると、それまでの動きを成功と失敗だけに分けていた視線も変わる。ためらった場所や、思いどおりに進めなかった場所にも時間は残る。緑は白黒のうち優れた側を選ぶ答えより、その区分だけでは見えなかったものを見る色になる。

すべての失敗がいつか成功の材料になる、と言い換える必要はない。あとでも役立たずに思える記憶や、戻りたくない時間もあるだろう。それでも当時の時間が現在の評価によって丸ごと消えるわけではない。草が育つという像は成果を計算する問いを少し休ませ、そこに人が生きていた痕跡へ目を向けさせる。

駒を動かすより、道を選ぶ人

普通のチェスでは、駒の動き方はあらかじめ決まっている。「Chessboard」の人生は、その規則を先に受け取れないまま始まる。選択は、正解に近い一手を探す計算だけにはならない。どこを自分の場所とし、誰に出会うかを決めていく過程になる。題名のゲームを完成済みの人生地図として扱わない理由だ。

同じ盤にいることは、同じ道を行くことでもない。誰かと並んでいたあと離れ、思わぬ場所で別の人と出会うこともある。そう読むと、一人で動く駒の像にも関係が入ってくる。一つの結果で誰かを説明するより、違う場所を通ってきた人が今出会ったという事実に気持ちがとどまる。

一緒に歌っても残る、それぞれの時間

学校の合唱では、同じ歌詞を何人もの人が自分の声で通っていく。同じ言葉を知っても、思い浮かべる時間まで同じにはならない。ある人にはこれからの人生が、別の人にはすでに悔やんでいることが先に届くだろう。違いを消さずに一曲を歌う経験は、白黒だけでは説明できない盤という比喩にも似合う。

バンドの歌へ戻っても、人生の結果を先に知る声を期待する必要はない。整然とした題名の下に残るのは、正解を得た宣言より、まだ知らない人々の時間だ。白黒のマスから小さな草へ視線が移るとき、大切になるのは次の一手の効率だけではない。そこを通った人が何を残し、互いがそれを見つけられるかが、静かに残る。

参考資料

音源・制作情報

Official髭男dism:Chessboard/日常 作品情報 ↗ · 歌ネット:Chessboard 歌詞 ↗